正しい諺(ことわざ)教室②
今回は、比較的最近耳にすることの多い、間違い諺を取り上げてみました。
もしかしたら、やっぱりあなたも、間違って使っていませんか。
中ソ、レコードを買う(間違い)
中は中華人民共和国、ソはソビエト社会主義共和国連邦の略。
1982年にコンパクトディスク(CD)が発売されて以来、CDは、音楽媒体としては、ほぼ完全にレコードにとって代わった。
特に日本や米国においては1987年頃には、レコードメーカーにおいても既にレコードの生産は終了しており、市中のレコード販売店もCD販売店に衣替えをほぼ終えていた。
このように、日本や米国、また西ヨーロッパの多くの国ではこの時期以降レコードは全く売れなくなっていたが、かたやソビエト・中国等の共産主義国では、まだまだ音楽媒体はレコードが中心であった。
「自分にとって不要な物でも、必要とする者はいる」という意味で使われる。
ソビエト連邦崩壊後は「中露、レコードを買う」とすべきだという意見があるが、もともとが間違った諺なので、訂正するのもおかしな話である。
窮鼠(きゅうそ)猫を噛む が正しい。
意味)弱い者でも絶体絶命の立場に追い詰められると、往々にして強者に反撃するものだ。
必死の覚悟を決めれば、弱者も強者を苦しめることがある。
警報なるも救護をするなかれ(間違い)
世界を変えたと言われる大事件、2001年9月11日にテロ組織アルカイダがおこしたニューヨーク貿易センタービル爆破の教訓から誕生したと言われている。諺にしては珍しく、できたてホヤホヤ感を感じることができる。
ハイジャックされた旅客機がニューヨーク貿易センタービルに突っ込んでから、あっと言う間にビル全体が崩壊してしまったことは記憶に新しいが、この時、救助・救護のためビル内にいた多くの消防士や警官たちが犠牲になった。
この時の悲劇を教訓として、高層ビルの爆破事故の際は、救助や救護のためにビルの中に入る前に、その建物の構造を確認することが消防署、警察署に義務付けられた。
「大きな事故や事件には細心の注意をもって臨まないと、かえって被害を大きくする可能性がある」という意味。
鶏口(けいこう)となるも牛後(ぎゅうご)となるなかれ が正しい。
意味)大きな団体の属員になるより、小さな団体でも、その頭になる方が良い。
鳶型(とんびがた)顔のオウム(間違い)
鳶という鳥は野生の大型の鳥で、一般的には人間には慣れないイメージが強いが、生まれたばかりの頃から根気よく訓練すれば人間の言葉も覚えてオウムのように喋ることもできるようになる。
頭から「鳶は喋らないもの」と信じ込んでいる人は、言葉を喋る鳶を見て「鳶のような顔をしたオウムだな」と思ってしまうという。
「偏見というものは往々にして、正しい理解や判断を誤らせてしまうものだ」という意味。
鳶が鷹を生む が正しい。
意味)平凡な親が優れた子を生む